【ご相談】
昨年母が亡くなり、母の財産をまとめたところ相続税がかかるため、相続税の申告が必要です。
ここで相続税の申告の手続きについて質問させてください。
相続税の申告書には亡くなった母の戸籍を添付することになっているようですが、戸籍は原本を税務署に提出しなければならないのでしょうか?
母の戸籍が転々と異動しており、すべてを取得するのにお金も時間もかかりそうで、とても大変な思いをしています。
【税理士長嶋の回答】
相続税の申告書には亡くなられたお母様について、生まれた時から亡くなられるまでの戸籍謄本の原本を添付しなければなりません。
ご面倒だとは思いますが、すべての戸籍を取得する必要があります。
【相続税の申告書に戸籍を添付するのは相続人を確認するため】
相続税の申告書には亡くなられたお母様の戸籍だけではなく、相続人の戸籍も必要となります。
その理由は、亡くなられたお母様がどのような方なのか、相続税の申告書に記載された相続人が確かに法律上の相続人であるのかどうかを確認するためです。
【相続税の申告書に添付する書類は、預金や不動産の相続手続きをする書類とほぼ同じ】
相続税の申告書には、次のような書類を添付しなければなりません。
・亡くなられたお母様の戸籍謄本
・相続人の戸籍
・遺産分割協議書
・相続人の印鑑証明
これらの書類は、次のような場面においても使用します。
・銀行において、お母様名義の預金を相続人に名義書き換えをするとき
・法務局において、お母様名義の不動産を相続人に名義書き換えをするとき
相続税の申告書に添付する書類は、預金や不動産の名義書き換えをする際にもほぼ同じ書類を使用しますので、いずれどこかのタイミングでお母様の戸籍を取得することになります。
そのため、銀行や法務局での相続手続きを見越して、多少多めにお母様の戸籍を取得しておくのも良いでしょう。